女性と男性の薄毛のメカニズムは違う
女性と男性では、薄毛になるメカニズムが全く違います。 女性の場合、女性ホルモンバランスの乱れ、食生活や生活習慣の乱れ、運動不足、睡眠不足、ストレスなど様々な原因が重なって起こると考えられており、頭部全体が細く薄くなっていきます。
男性は加齢によって男性ホルモン(テストステロン)が減少し、DHT(ジヒドロテストステロン)という脱毛力の強い男性ホルモンに変化することで起こります。 DHTは頭頂部や前頭部に多く分泌されるため、その部分が薄くなります。
また、女性にも少しながら男性ホルモンが存在しているため、頭頂部を中心に髪が細く薄くなる場合もあります。
女性の薄毛・抜け毛の原因
女性の薄毛・抜け毛の原因には以下のことが挙げられます。
●女性ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンのエストロゲンには髪を健康に保ち寿命を長くする働きがあります。 しかし30歳前後から分泌量が減ってくるため、髪が細く抜けやすくなるのです。 しかし、女性ホルモンの分泌は閉経後でもわずかながらあるため、男性のようにハゲることはめったにありません。
●食生活
髪の主成分はケラチンというタンパク質で、食事から摂ったタンパク質が消化酵素とビタミン、ミネラルによって一度分解され、その後再合成されたものです。 そのため、タンパク質、ビタミン、ミネラルが不足すると、髪に悪影響が出てしまいます。
●生活習慣の乱れ
タバコやお酒は一時的に血管を拡張させる作用がありますが、その作用が切れると反動で収縮します。 すると頭部に十分な栄養が届かなくなるため、抜け毛や薄毛を引き起こします。
●運動不足
血液は心臓のポンプ(心筋)を始めとする全身の筋肉によって移動します。 しかし運動不足になると筋力が衰えるため、血液を巡回させることが困難になり、血行不良から抜け毛や薄毛の原因になります。
●睡眠不足
睡眠中に多く分泌される成長ホルモンは、細胞を修復し新陳代謝を促す働きがあります。 しかし睡眠不足が続くと分泌量が減り、髪を生み育てる毛母細胞の機能が低下するため、髪の成長を妨げてしまいます。
●ストレス
ストレスを感じると全身が緊張し、筋肉と血管を収縮させてしまいます。 すると血液が頭部に流れにくくなるため、薄毛や抜け毛になりやすくなります。
女性用の育毛剤は男性用と成分が違う
これらの原因を見ると、女性の薄毛は女性ホルモンや成長ホルモンの分泌量の低下、栄養不足、血行不良などが大きく関わっているのがわかりますね。 また、これらの原因によって頭皮の保湿機能が低下すると、頭皮が硬くなり毛細血管を圧迫するため、さらに血流が悪くなります。
そのため、女性用育毛剤は保湿、血行促進、栄養、女性ホルモン様成分などが配合されています。また、敏感肌の人でも安心して使用できるよう、添加物を減らし低刺激なものが主流です。
一方男性用育毛剤の主成分はジヒドロテストステロン分泌抑制、抗菌、皮脂分解・分泌抑制作用のあるものです。 さらに、男性用はメンソールなどが多く配合されているため、皮膚への刺激が強くなります。
女性は女性のための育毛剤を使いましょう
女性が男性用育毛剤を使用しても効果が期待できないばかりか、炎症やかぶれを起こす危険性があります。 さらに、メンソールによって頭皮が乾燥すると硬くなり、血行不良を招いてしまいます。
女性に合った成分の、やさしい使い心地の育毛剤を選ぶようにしましょう。
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